茨高に行くために小学生のうちにしておく事②

茨高に行くために小学生のうちからしておくこと②

――小学生のうちに「語彙力」を増やしておく

茨高に行くために、小学生のうちからしておきたいこと。

シリーズ第2回は、「語彙力を増やしておく」というお話です。

私は、小学生のうちに語彙力を増やしておくことは、非常に大切だと思っています。

なぜなら、語彙力が不足していると、国語だけではなく、すべての教科の「文章を理解する力」に影響してくるからです。

高校生でも「言葉が分からない」

以前、高校生に大学入試の国語を教えていたときのことです。

文章を一緒に読んでいると、一つの段落の中に、意味の分からない言葉が3つも4つも出てくる生徒がいました。

しかも、それほど専門的な言葉ではありません。

「慢性的」といった、ニュースや日常生活でも耳にするような言葉です。

こういった言葉が分からないということは、同じくらいの難易度の言葉もかなり分かっていない可能性があります。

そうなると、文章を読むこと自体が非常に難しくなります。

イメージとしては、知らない英単語がたくさん出てくる英文を読んでいるようなものです。

一つ一つの単語が分からない。

だから、文の意味が分からない。

そして文章全体で何を言っているのかも分からない。

これが、日本語の文章の中で起こってしまうのです。

語彙がないと「読解の練習」にたどり着けない

こうなると、国語を教える側も非常に大変です。

本当は文章の読み方や、筆者の主張のつかみ方、設問の考え方などを教えたい。

ところが、

「先生、この言葉どういう意味?」

「これは?」

「じゃあ、これは?」

となってしまう。

「これはこういう意味やで」
「それはこういう意味でな」

と、言葉の意味を説明するだけで授業が終わってしまいます。

これでは、文章読解の練習までたどり着けません。

さらに困るのは、次の文章を読んでも、また別の知らない言葉が次々と出てくることです。

これは、中学3年生や高校3年生になってからでは、なかなか大変です。

入試が迫っているのに、

「まず語彙力を増やしましょう」
「そのために本をたくさん読みましょう」

と言われても、時間が足りません。

国語の勉強をするために、その前段階として語彙の勉強をしなければならない。

これでは、入試対策そのものが進まなくなってしまいます。

だからこそ、

「もっと小さいうちに語彙力を増やしておく」

ということが大切なのです。

知らない言葉を放置しない

語彙力を増やすために、まず身につけてほしい習慣があります。

それは、

「知らない言葉が出てきたら、そのままにしない」

ということです。

本でもいい。
漫画でもいい。
テレビでもいい。
YouTubeでもいい。

知らない言葉に出会ったとき、

「まあええか」

で終わらせない。

今ならスマートフォンですぐに調べることができます。

「これ、どういう意味なんやろ?」

と思ったら、その場で調べる。

この習慣を、小学校低学年くらいから身につけてほしいのです。

単語帳だけでは、なかなか定着しない

め塾でも、これまで語彙力を増やすために、いろいろな方法を試してきました。

語彙の問題集を使って、

「今週はここまで覚えてきてね」

と宿題を出し、授業中に小テストをする。

そういった方法もやってきました。

もちろん、そのときは覚えます。

しかし、経験上、詰め込むように覚えた言葉は抜けるのも早い。

やはり言葉というのは、文章の中で何度も出会ったり、自分で使ったりしながら、少しずつ身についていくものなのだと思います。

だから、語彙を増やすには読書が非常に有効です。

文章を読んでいると、以前見た言葉にもう一度出会うことがあります。

また、知らない言葉が出てきても、

「前後の文章から考えると、たぶんこういう意味かな」

と推測することもできます。

この「文脈から意味を類推する力」は、国語だけではなく英語の長文読解でも必要になる力です。

つまり読書には、単純に言葉を覚えるだけではない効果があります。

ただ本を読ませればいいわけではない

ただし、

「じゃあ本を読ませればいいんですね」

というほど簡単でもありません。

本を読み終わって、

「面白かった?」

「うん」

「何が面白かった?」

「これと、あれ」

これだけでは、本当に語彙が増えているのか分かりません。

そこで大切になるのが、大人のちょっとした働きかけです。

例えば、お母さんと子どもが一緒にテレビやYouTubeを見ているとき。

少し難しい言葉が出てきたら、

「今の言葉、どういう意味か知ってる?」

と聞いてみる。

分からなければ、

「じゃあ調べてみようか」

でいいんです。

これを繰り返していると、

「知らない言葉が出てきたら調べる」

ということが、その子にとって当たり前になっていきます。

中学生になってからでは忙しい

現在、め塾でも「言葉の学校」というプログラムを使って、語彙力を伸ばす取り組みをしています。

中学生にも取り組んでもらっていますが、中学生になると本当に忙しくなります。

英語、数学、理科、社会。
学校の宿題もある。
定期テストもある。
高校入試の勉強もしなければならない。

その中で語彙力を一から作り直そうとすると、どうしても時間が足りなくなります。

だから私は、

「小学生のうちにやっておいてくれたらなあ」

と強く思うのです。

小学生のうちに「言葉を吸収する子」にしておく

大切なのは、難しい言葉を無理やり大量に暗記させることではありません。

知らない言葉に興味を持つ。

分からなければ調べる。

文章の中で何度も言葉に出会う。

そして、自分でも使ってみる。

こういう習慣を、小学生のうちに作っておくことです。

中学生になってから、

「あんた、ほんまに言葉知らんなあ」
「もっと本読みなさい!」

と言っても、急に習慣を変えるのは簡単ではありません。

だからこそ、小学校低学年くらいから少しずつ始めてほしいと思います。

お母さんにとっては、少し面倒かもしれません。

でも、

「これ、どういう意味か知ってる?」

その一言の積み重ねが、数年後には大きな差になります。

語彙力が増えれば、文章が読めるようになる。

文章が読めれば、国語だけでなく、算数・数学の文章題も、理科も社会も、そして英語を学ぶ力にもつながっていきます。

茨高を目指すための勉強は、中学生になってから始まるのではありません。

小学生のうちに、

「知らない言葉を放置しない子」
「新しい言葉をどんどん吸収する子」

にしておく。

これも、将来高い学力を身につけるための、大切な準備の一つだと思います。

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